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原理は非常に簡単! ラドンに対する空調改良方法

目次
ラドンの「重さ」に注目すれば、簡単にラドン濃度を下げられます

建物の構造に合わせた空調改良を行うことが重要

ラドンの「重さ」に注目すれば、簡単にラドン濃度を下げられます

本ホームページではこれまでに気密性の高い室内では空気より重いラドンが床付近に集積し、高濃度となったラドンからのα線被曝によってがんの発生確率が上昇するすること、さらに現在日本で新築住宅に設置が義務付けられている天井の機械排気装置がそれを助長してしまうことを解説して来ました。

高気密状態で天井換気装置を使用するとラドン濃度が高くなってしまう。

ラドンは不活性ガスであり、他の物質とほとんど化学反応を起こさないため、フィルターや吸着剤を使って除去したり、水などの液体に溶かし込むことはできません。半減期3.8日に従って減少していくので40日ほど放置しておけば1000分の1程度の濃度にすることも可能は可能ですが、保管スペースの確保を考えれば現実的ではありません。沸点(マイナス62℃)以下に冷やして液化するという手段も同様です。

現実を照らし合わせて考えた場合、屋内のラドン濃度を下げる最も単純な手段はラドンの「重さ」を逆に利用し、室内の下部に溜まったラドン濃度の高い空気を外へ排出すること、つまり室内の出来るだけ低い場所に排気装置の入り口を設置すれば良いのです。これは欧米各国のラドン対策の空調改良として実際に推奨されている方法であり、アメリカのEPAのホームページ紹介によれば政府からラドン軽減技術を持っていると認められた業者によって工事が行われています。排気装置の入り口を床付近に設置するだけなので建築技術的にはごく簡単なことであり、必要な機材も一般に出回っているものを使用します。工事の規模にもよりますが、最低レベルでの工事でも平均1,000ドル(日本円にして約15万円)程度の費用で行われているそうです。

参照:米国環境保護庁(EPA)Radon

床付近に排気装置を設置すればラドン濃度を下げることが出来ます。

しかし残念ながら我が国日本では一般家庭向けのラドン濃度基準の設定はおろか、建築業者へのラドン軽減技術の推奨やラドンの危険性の周知さえ行われれていないのが現状(2025年現在)です。地震や台風などの自然災害や有害な化学物質への対応ばかりが優先されているのに加え、「かつての日本家屋は気密性が低くて、ラドン濃度も低い」という認識がいまだに足を引っ張っています。

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建物の構造に合わせた空調改良を行うことが重要

ラドン対策のための空調改良を行うのにあたり注意点があります。

日本と欧米では住宅構造がやや異なっており、1つの建物が1つの気密空間となっている欧米の住宅と比較して、近年の日本の住宅は耐震性や冷房効率を重視して各部屋がそれぞれ独立した気密空間になっている構造をしています。そのため、欧米諸国の空調改良方法をそのまま採用するわけにはいきません。また湿気やラドン以外の有害物質、防虫、防犯、防災などの観点から様々な弊害が発生すると予想されるので、床や下部の壁に対してむやみに穴を開けることは推奨できません。建物の構造に合わせて適切な空調改良を行うことが重要となります。

そこで本ホームページでは、既存の建物に手を加えるという前提で簡易的かつ有効的な方法を2つ紹介します。

まず1つ目はすでに存在している天井排気装置を利用する方法です。築20年以下の新築住宅で当てはまるケースが多くなると思います。天井の排気口にできるだけ近い壁面にパイプを立てて、パイプの下端は床ギリギリとし、パイプの上端は90度曲げて天井の排気口に接続します。後付けしたパイプによって天井の空気を排出していた換気を床付近の空気を吸い上げるように変更することにより、ラドンを多く含んだ空気を排出します。部屋の床付近のラドン濃度を屋外と同程度にまで下げることが可能になります。

すでに天井換気装置がある場合

2つ目は各部屋の扉の下部に通気口を開けて廊下に出す方法です。エアコンが普及し始めた1990年代から2000年代に建てられた天井換気装置の無い住宅が当てはまるかと思います。例えばが2階部屋からラドンを排出する場合、扉の下部の通気口から廊下に出たラドンは2階廊下・階段・1階廊下を通って家の中で最も低い玄関土間に集まります。このままではラドンが玄関に集まってしまうため土間の低い位置に排気口を設けて集まってきた空気を外へ排出します。このような空気の流れを作り出せば、個々の部屋の床付近のラドン濃度を屋外と同程度にまで下げることが可能となります。

天井換気装置が無い場合(簡単のため1階部屋がスタート)

本ページで紹介は既存の建物に空調改良を行うことを前提に、あくまで屋内のラドン濃度を屋外レベルに下げることを目的とした簡易的なものです。工作の腕に覚えがある方であればDIYで改良を行うことも可能でしょうが、工作が苦手だったり、生活の中で目立たないように壁に埋め込んだりしたい場合は施工業者の協力が必要になります。

さらに空調改良の工夫次第では部屋の上部に溜まったラドンをほとんど含んだいない空気のみを人の生活空間に供給し、室内のラドン濃度を野外レベルよりも下げることも可能です。わずかな投資により、三大がんを含むほとんどのがんのがんのリスクを大幅に下げることが出来ます。

ラドンに対して不安を抱いた方は、まず身の回りの生活空間内の空気に含まれているラドン濃度を把握してください。その上で自分の家にラドン対策が必要だと感じたら、空調を見直すことを検討してください。

弊社はラドン濃度測定サービスだけでなく、空調改良工事へのご相談も受け付けております。

ぜひお問い合わせください。

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